アカメ釣行記 ⑰2021年9月 数釣りカズヤの逆襲 ~クソったれの初日~
子どもができた今、そうそう馬鹿みたいに遠征に行くことはどんどん難しくなるだろう。
もう少し大きくなればなるほど、やれ運動会だとかピアノコンサートだとか。
そうなる前に、四万十に宿題を提出しにいかないといけない。
この半年、育児を頑張ったご褒美?として暫くいけないであろうアカメ釣行に行くことを妻が支援してくれた。
結婚式の前撮りで神社でお願いした?「デカい夢を釣る」を叶えるべく。
相方はカズヤ。
彼は1匹でも多くの魚を釣れるよう「カズヤ」と名付けられたという逸話を持つ男。
某銀行で勤め、好きな言葉は「投資効率」つまりコスパ。
遠征ともあればすべての工程の最安値を探してくる。
さすが銀行マン。
商社マンと銀行マンの相性は良いのか??
まぁ彼とは大学の釣りサークルを設立した当初からの付き合いで、後輩であり、釣友であり、ライバルなのである。
そんな彼も今年子供が生まれお互い最後の遠征となるだろうと今回の釣行を計画。
LCCで行きましょうという提案をANAマイルを理由に拒否するところから始まった。
アカメ童貞、3回目のチャレンジということで仕方なく?ヒロムも童貞を卒業したアカメのなる岩があるお気に入りポイントを案内。
夕方の満潮から真夜中干潮の上げ4分くらいまで粘る作戦だ。
ベイトはちょくちょくいるようで、カズヤは早々に「キタ!」っとヒラフッコをバラす。
そこからはベイトのザワ付きもあり、メガドックを投げるも不発。
想定通り持久戦にもつれ込むこととなった。
干潮の潮止まりからの上げ始め。
カズヤが投げている付近でアカメの気配。
カズヤ、チャンスだ!
当然指示通りスライドスイマーの175を投げているのかと思えば、、、
スイムベイト、、、
違うのだそれは、、、もっとスローに大きく見せないと・・・
去年童貞を卒業したヒロムは信じて投げ続けてくれていた。
そしてこのバイトチャンスをものにしたのだ。
結局ノーバイトで終わる。
捕食モードのアカメはかなり釣りやすいのではないかと考える。
そういう時に表層を大きなS字でゆっくり引いてやれば大体一撃で決まるのだ。
勿体ない。
その後は気配も薄まりこのポイントを後にする。
朝4時。ホテルに帰りたいというカズヤにムチを打ち、潮がちょうどいいあんばいのタイミングで小規模河川に。
ここには通いなれたものだが先行者も多い。
しかしタイミングが良かったのか先行者なし。
バタオは良さげなライトの明暗に。
自分はもう、経験通りのポイントに。
ここでは自分が獲るつもりでの勝負。
パーン。ボイルだ。
ビッグロイドを投入。いい感じの明暗で大きなS字を描く。
ゴッ!
鬼アワセをくれてやる。
橋脚から引き剥がし、サイズ的には90ぐらいか。
ランディングにかかろうとしたその時、、、
見えてなかった沈み杭に巻き、、、
イケると思って引き剥がしにかかった瞬間、、、
プツリ。
今年はナイロンの100ポンドを使ったのが運の尽き。
やはり牡蠣殻にはフロロなのだ、、、
呆然。
しかしもう少し奥でもベイトがまだざわついている。
アカメは群れだ。
間違いなくいる。
そう自分に言い聞かせて、悔しさに震えながらもルアーをつけ直す。
もう一度、ボイルの奥側にキャスト。
既にアカメの気配をビンビンと感じる。
間違いなくいる。
そして手前まで来た時。
ボゴォん
炸裂。
余裕のメーターオーバー。
鬼アワセをくれてやり今度こそと、、、
そこには杭が、、、
巻かれ、、、
プツリ。
心の壊れた音がした。
ただ呆然。
後悔。
あの時フロロに替えていれば。
あの時クラッチフリーにすれば、、、
フックが外れてくれることをただただ祈るしかできない。
本当に申し訳ないことをしてしまった。
そして突如腹痛に苛まれる。
もう自暴自棄になっていた。
ウェーダーを上手いことおろしちょうどいいあんばいのところで野糞をかます。
ドンブラこと流れていった。天然のウォシュレットでケツを洗い、試合終了。
これが本当のクソッタレであった。
カズヤノーバイト。
朝5時。初日終わり。
【タックルデータ】
Rod: BC4 610XH( Fishman )
Reel:カルカッタコンクエストDC 201HG(シマノ)
Line:アップグレードX8 PE 4号(よつあみ)
Leader:プロセレ ナノダックス キャスティングショックリーダー 100ld
Lure: ビッグロイド210 (イマカツ)